こんにちは。
カバンからスマホ出したらなんか黒い粒が。ベタベタしたのが大量についてる。タブレット出したらそれにも!なんじゃこりゃぁ!?とカバンの中を見てみる…。
カバン内部に付いている合皮のポケットが見事に加水分解してボロッボロ。カスがカバン内部に撒き散らされていました…。
こんな経験したことありませんか?
オシャレで価格が安いために多くの商品に使われている合成皮革。合成皮革のカバン一つとってもデザインも豊富で、一見すると本革かどうかの見分けもつかないほど。
散々語り尽くされている素材ではありますが、そもそも合成皮革ってなんですか?
- 合成皮革とは…
- 合成皮革のメリットとは?
- 1:とにかく安い
- 2:手入れが簡単
- 3:地球に優しい
- 合成皮革のデメリットとは?
- 1:ずばり劣化!
- 2:経年変化を楽しめない
- どうやって合皮の劣化を遅らせられるか?
- 1:小まめなお手入れ
- 2:保管時に気をつける
- まとめ
合成皮革とは…
合成皮革とは天然の布地に合成樹脂を塗布し、本革に近い加工を施しているものですね。合成樹脂としてポリ塩化ビニールやポリウレタン樹脂がよく使われています。「PVC」だと塩化ビニル樹脂、「PU」だとポリウレタン樹脂。
さらに合成皮革の中でもマイクロファイバーなどで実際の皮革に近い構造とした人工皮革というものもあり、総じて合皮と呼ばれています。
合成皮革のメリットとは?
1:とにかく安い
本革と比べて圧倒的に安価に購入できることです。大きさや形に制約がないから製造者サイドとしては非常に扱いやすい素材なんでしょうね。そしてそのまま消費者サイドもその恩恵にあずかれてしまうっていうね。合皮様様。
今の合成皮革は素材感もとてもよくパッと見で本革か合皮か見分けがつかないほど。技術の進歩に驚きますなぁ。
2:手入れが簡単
結局表面が樹脂ですからね。汚れてもサッと拭いとくだけでいい。雨に濡れても拭くだけでいい。超簡単です。本革のようにクリーム塗って磨き上げて…なんて事しなくていいんです。素材自体が本革より軽いので、カバンなどの大きなアイテムだと体への負担の軽減になるかもしれません。
3:地球に優しい
天然皮革はその名の通り動物の皮を使っているわけです。人工皮革はヴィーガンレザーとも呼ばれ動物製品を使用しない主義の人々にも受け入れられているそうです。動物愛護の精神から人工皮革を使用される方もいるのですね。
合成皮革のデメリットとは?
1:ずばり劣化!
1番のデメリットはこの経年劣化ではないでしょうか。合成皮革の製品寿命はだいたい3年程度。しかも、合皮の寿命って製品の寿命と違いますもんね。その合成皮革が作られた瞬間から劣化が始まる。合成皮革の衣類は通気性が悪いので年中使うことは稀でしょう。数ヶ月単位でクローゼットにしまわれることも。そうするといざ使おうと思って取り出したら、表面がボロボロと…。
こちらポーターのショルダーバッグ フリースタイル。
だいたい4年ほど使用した状態です。こちらの素材は高密度キャンパスにポリウレタンフィルムが圧着されたもの。やはりポリウレタンである以上「加水分解」の宿命からは逃れられないか。
こちらは冒頭のカバンの中に付けられていた内ポケット。速攻で剥がした。やはり4年程度の使用で加水分解が…。
みるも無残な姿に。ポリウレタンという素材は水分との化学反応によってどうしても劣化(表面のべとつきや剥離、ツヤが変化するなど)が起きてしまいます。PU素材でベトベト、ボロボロになり、PVCだと硬化、ボロボロになるようで。
2:経年変化を楽しめない
本革製品を持つ楽しみの一つが経年変化。一つの革製品が使用していけばいくほどに、持ち主によく馴染み愛着が湧いてきます。残念ながら合成皮革にそれはない。使用していけばいくほど経年劣化していく。
どうやって合皮の劣化を遅らせられるか?
上記のように、素材の構造上どうしても劣化を免れることはできない。でもせっかく購入したお気に入りの品。少しでも長く使用していきたい。どうにか劣化を遅れさせることはできないか?
1:小まめなお手入れ
基本中の基本なんでしょうね。汚れたらすぐに拭く。せっかく簡単にお手入れできる素材です。チャチャっと汚れは拭き取りましょう。
2:保管時に気をつける
その特性上、水分に弱い。保管の時には高温多湿を避けたいですね。また、合成皮革同士がくっついてしまうとそれもまたよくない。同様に保管時にビニール袋をかぶせるなどして通気性が損なわれることがないようにも注意したいところ。
エアコンの風が直接当たるようなところも避けたい。
まとめ
合成皮革、種類は数あれどその良い点とは?安価な価格、お手軽なお手入れ方法。
では悪い点は?必ず劣化すること、これが致命的。
気軽に使いたい、すぐに買い換える、といった良い意味での消費には手軽な合成皮革製品がいいのではないでしょうか。シチュエーションにあったもの選びができるのが良いですね。
逆に一つのものを長く使い込んでいく、愛着を持っていくには本革製品が一番かもね。
自分の生活スタイルにあったものを賢く選んでいきたいものです。